1973年
横浜市生まれ。3歳から埼玉県戸田市で育つ。 

1993年
一年間の浪人を経て東北大学文学部に入学。この年の夏、初めて「青春18切符」で帰省。普通列車が乗り放題のため、仙山線、陸羽西線、羽越本線、五能線などを1泊2日で巡る。宿泊は八戸駅の電話ボックス。夕刻に眺めた五能線の車窓が強烈に印象に残る。 

1997年
大学卒業後、総合化学メーカーに入社。3年目の名古屋への転勤を機に、週末は列車での日帰りスケッチを楽しむようになる。鈍行列車の刻むリズム、自然との融合、四季折々の抒情、その魅力を絵で表現する楽しさにとりつかれる。 

2001年
画業を志し約5年勤めた会社を退職。福島県郡山市に移住しアルバイトで生計をたてつつ絵を描く。東北地方への憧れ、郡山が東西南北に路線を集める鉄道の要衝の地であること、誰も知人のいない場所で自分を試してみたいと思ったことから、郡山を創作活動の拠点に選ぶ。 

2002年
「もうひとつの時刻表」(ARTBOX)を出版。サンリオ「詩とメルヘン」イラストコンク ール「佳作」受賞。各種出版物での連載や掲載が始まる。2003年以降、各地での個展開催 が恒例となる。

2005年
ルポライター・詩人の浅田志津子との結婚を機に、さいたま市に転居。人生の再スタートをした郡山への感謝の気持ちを込め、郡山市、只見町、新潟県入広瀬村(現 魚沼市)をめぐる巡回展を開催。売上の一部を新潟県中越地震復興義援金として寄付。 

2010年
「八重洲ブックセンター本店」(東京都)にて「画業10周年記念展」を開催。 

2011年
3月11日の震災以降、年内の個展・展示販売における売上の10%を震災復興義援金として寄付。三陸鉄道久慈駅にて三陸鉄道応援展開催(7月)。 

2012年
震災、水害などで被災した鉄道路線を応援するため現地の駅を訪ねて切符を購入し個展来場者に配布する活動を展開。2023年9月末現在、計11,302枚(¥1,873,840)を購入。 

2014年
只見町「季の郷湯ら里」、金山町「道の駅奥会津かねやま」にて「只見線応援展」を開催(10月)。会場費を除く売上の全額(¥267,056)を、只見駅、会津川口駅での切符購入と只見線復旧復興基金への寄付に充てる。購入した切符を只見町と金山町の小学生と保護者全員にプレゼント。 

2016年
近江鉄道創立120周年記念イベントの一つとして「松本忠ギャラリートレイン」が5月から翌年1月まで運行される。300点以上の作品が車内、ラッピングで展示される。 

2018年
台湾のパズルメーカーpintoo社より、ジグソーパズル各種が発売される。A2版壁掛けカレンダー「ふるさとへ続く線路」が全国発売され、以後、毎年恒例となる。 

2019年
5月11日、松本の絵と魚沼市内の子供たちが描いた只見線の絵を車内に飾った「只見線ギャラリートレイン」が初運行。個展売上の一部を活用し、子供たちを招待。只見線乗車を楽しんでもらう。 

2020年
画業20年目を迎え、47都道府県173点の鉄道情景と、浅田志津子の詩8編を収録した、画文集「日本の鉄道抒情」-ふるさとの詩がきこえる-(さきたま出版会)を刊行。 

主な 著書・共著 

「もうひとつの時刻表」(ARTBOXARTBOX)
「のんびり行く只見線の旅」(共著・歴史春秋社)
「中央線的詩画集」(共著・本の森)
「大人の塗り絵 鉄道のある風景編」(河出書房新社)
詩画集「車窓に降る詩」(共著・私家版)など。